なないろリンカネーション

メーカー:シルキーズプラス WASABI ジャンル:AVG 画面:1280x720
音声:あり(主人公以外) DISK枚数:1 音楽形式:PCM
アニメーション:なし 回想モード:H,CG,音楽 評価:8
DISKレスプレイ: フルスクリーン、ウィンドモード:両方可
必須動作環境:HDD3.5GB以上,メモリ512MB必須、Pentium4 1.4GHz以上,32bitVRAM256MB以上
推奨動作環境:メモリ1GB以上推奨

 

 

 
 
良い作品でした。特に一周目したときの涙あり笑いありのホームコメディADVというキャッチフレーズに偽りなく楽しめ、家族としての笑いもあり感動もあり、霊とかかわるシナリオではどMおじさんとかもはやギャグにしかならないキャラやら、一転して重い展開もありというメリハリがとてもよかったです。
そしてミスリードによる強大なインパクトを与える爆弾(あくまで比喩表現です)まで用意されていて本当に楽しめました。

さて、問題は2周目以降。その爆弾そして件の登場人物以外知っている前提で会話を注意深く見ていると、それを知っている知って無にも関わらず違和感のないせりふ回しになっているのに感動を覚える。ただし、婦警との会話以外。

爆弾に関係することを知っているものとしての会話としては不自然になってしまうのがいくつかあるんだよね。ミスリードを誘発するという観点ではちょっと反則。ここが残念かな。せめてこれは1週目だけのものにして2週目からは違和感のないセリフを追加しておけばよかったんだがなぁ。

あとは、シナリオによって解決方法が多少異なるとはいえ同一の事件でシナリオの分岐はもう犯人も被害者も出そろった後でのことだからどうしてもストーリーの幅が狭まってしまう。

そのため、周を重ねるごとにちょっと退屈に。

そりゃあそうだろう、動機も犯人も分かっているサスペンスなんて気の抜けた炭酸飲料のようなものだ。それに、共通ルートの長さの割に個別ルートはさほど長くはなく、ヒロインとくっつく理由が大半がその場の勢い的なものが多い、何かとってつけたような感じでくっついたなぁと。

欲を言えばそしてサフィズムの舷窓みたいに同じ事件でもシナリオによってはやっている人物そして動機もトリックも全く完全に異なる展開を見せてくれればもはや文句のつけようもなかった。共通部分が長すぎるからこれができなかったんだろう。

惜しい、本当に惜しい作品だ、いっそ一周だけで終わるようにしてもらえた方がよかったのかもしれん、そのシナリオにすべての要素をぎゅっと押し込んだ形にして。

 

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